使い方
1) **業種** (一般 / 農林水産・清酒 / 建設) を選択。2) **月給** (賃金総額・残業代 + 通勤手当込み) と **年間賞与** を入力。3) 月額の労働者負担・事業主負担、賞与控除、年額が自動表示。URL が状態と同期するので、ブックマーク / 共有可。
詳細解説
雇用保険料の計算が示す月給・賞与・業種の情報
雇用保険料の計算に必要な「業種・月給・年間賞与」の組み合わせは、年収水準と就業業種を明確にします。建設業か一般事業かという業種区分は職種の絞り込みに使えます。月給・賞与の分解から年収の全体像が分かり、これは職業紹介・転職支援・生命保険の引受判断において価値の高い情報です。
雇用保険に関するウェブツールを提供する人材・求人系サービスは、入力された収入情報を会員プロファイルの充実に活用することがあります。「給与計算のためのツール」として使っても、入力データが人材マーケティングの材料になりえます。
労使折半の給与明細確認がブラウザ内で完結する理由
雇用保険料率は業種と令和度で決まる固定値です。月給 × 5/1000(一般事業・労働者負担)という計算に外部サーバーは不要です。令和 8 年度料率(一般 13.5/1000・農林水産 15.5/1000・建設 16.5/1000)を JavaScript の定数として実装し、ブラウザ内で即時計算します。
給与明細の「雇用保険」控除額と本ツールの計算が合わない場合、多くは業種の選択ミスか賞与の取り扱いの違いです。月額と賞与を分けて確認できる本ツールで、どちらの計算に誤差があるかを特定できます。
令和 8 年度の料率改定をブラウザ内で反映した仕組み
令和 8 年度(2026 年 4 月〜2027 年 3 月)の雇用保険料率は前年度から 1‰ 引き下げられ、一般事業は合計 13.5/1000(労働者 5/1000・事業主 8.5/1000)です。この料率を JavaScript の定数として実装しており、都度サーバーを参照することなく最新料率で計算できます。Network タブを開いた状態で操作してもリクエストはゼロです。URL に状態が同期されるため、自分の業種・給与の設定をブックマークして年度更新時に確認するのに便利です。
給与明細の確認から年度更新の準備まで
労働者にとっては給与明細の「雇用保険」欄のダブルチェックに、事業主にとっては毎年 6〜7 月の労働保険料年度更新(確定保険料の申告・概算保険料の納付)の試算準備に使えます。賞与は上限なく料率が適用される(健保・厚年と異なる)ため、高額賞与がある場合は本ツールで年額の事業主負担を先に確認しておくことをお勧めします。同じく「労働保険料」として併せて納付する労災保険料は rosai-hoken-jp を、健康保険・厚生年金との合算は kenpo-kyokai-jp を同じ流れで確認できます。
業種別料率の決定根拠と令和 8 年度改定の背景
雇用保険料率は雇用保険法第 68 条により厚生労働大臣が毎年度告示で定める法定値で、令和 8 年度 (2026 年 4 月〜2027 年 3 月) の料率は一般事業 13.5/1000、農林水産・清酒製造業 15.5/1000、建設業 16.5/1000 (出典: 厚生労働省 雇用保険料率について)。3 業種で料率に差があるのは、季節労働者・短期雇用が多い農林水産業と労災発生率が高い建設業で失業給付支給実績が一般事業より高いためです。労使折半の比率も業種によって異なり、一般事業は労働者 5/1000・事業主 8.5/1000 (差 3.5)、農林水産は労 6・事業 9.5 (差 3.5)、建設は労 6・事業 10.5 (差 4.5) と建設業のみ事業主負担割合が大きい構造です。
令和 8 年度は前年度から 1‰ 引き下げで、令和 6 年度の 1‰ 引き下げに続く 2 年連続の減額です。改定は (1) 雇用保険積立金 (令和 7 年度末で 1.4 兆円推計) の積み増し、(2) コロナ禍の雇用調整助成金特例措置による支出減、を反映した結果です。雇用保険積立金が経済情勢で大幅減少した場合は逆に料率が引き上げられる仕組みのため、今後の景気動向と新型感染症など外的ショックで料率は変動します。本ツールは令和 8 年度料率を JavaScript 定数で実装しており、令和 9 年度 (2027 年 4 月以降) は告示後に更新が必要です。
賞与上限なし・通勤手当の取扱い・労使折半の境界条件と高所得者の影響
健康保険・厚生年金には標準賞与額の上限 (健保 573 万円/回、厚年 150 万円/月) がありますが、雇用保険には上限がないため、賞与額の全額に料率が適用されます。年収 1,000 万円・賞与 400 万円のケースで、雇用保険の労働者負担は (600 + 400) × 5/1000 = 5,000 円/年、事業主負担は (600 + 400) × 8.5/1000 = 8,500 円/年。高額賞与がある場合の事業主負担は健保・厚年と比べて大幅に少ない一方、年収に比例して負担が増え続ける構造です。
通勤手当の取扱いも雇用保険の対象賃金です。健康保険・厚生年金の標準報酬月額には通勤手当が含まれますが、雇用保険料の計算基礎となる「賃金総額」にも通勤手当が含まれます (出典: 厚労省 雇用保険料の計算)。ただし、(1) 経営者役員 (法人取締役) は労働者でないため雇用保険の対象外 (兼務役員のうち労働者性が認められる部分のみ対象)、(2) 65 歳以上で新規雇用される労働者は対象だが本人負担が令和元年度から免除 (高年齢雇用継続給付制度の終了に伴う特例で本人負担分を 5/1000 → 0 に)、(3) 短期雇用 (週 20 時間未満) は対象外。事業主が労働者数の集計でこれら除外対象を含めて計算すると、年度更新時に過大納付になります。労働者番号別の対象判定は社労士または労務管理ソフトでの管理が必要です。
よくある質問
- 雇用保険料って毎月の給与から引かれているもの?
- はい。給与明細の『雇用保険』欄に労働者負担分 (= 一般事業なら 5/1000) が記載されます。事業主はこれと別に 8.5/1000 を支払い、年度更新時に労災保険料と合算して『労働保険料』として年 1 回 (一括または分割 3 回) 納付します。
- 令和 8 年度はいつから・いつまで?
- **2026 年 4 月 1 日〜2027 年 3 月 31 日**。料率は前年度 (14.5/1000) から 1‰ 引き下げ、令和 7 年度 → 令和 8 年度で 2 年連続の引き下げ。失業等給付の財政状況改善が背景です。
- 一般 / 農林水産 / 建設の違いは?
- 失業リスクの差が反映されています。建設業は季節要因や工事の進捗で雇用が不安定なため料率が高め (16.5/1000)。農林水産・清酒は天候リスクで中間 (15.5/1000)。一般事業 (= ほとんどの会社員) は 13.5/1000。事業主負担の中の『雇用二事業』部分 (雇用安定 + 能力開発) が建設だけ 4.5/1000 (他は 3.5/1000)。
- なぜ事業主の方が労働者より負担が大きい?
- **失業等給付** (失業給付・育児休業給付など、労使共通の財源) は労働者・事業主が同額負担 (一般事業なら 5/1000 ずつ)。さらに事業主のみが負担する **雇用二事業** (雇用調整助成金などで使われる) が 3.5〜4.5/1000 上乗せ。結果として事業主負担は労働者の約 1.7-1.75 倍になります。
- 賞与にも雇用保険料がかかる?
- はい。賞与額 × 料率 (一般事業 13.5/1000) で計算。健康保険・厚生年金と違い、賞与の上限額はありません (= 1000 万円の賞与なら満額対象)。本ツールでは『賞与控除 (1 年分)』として年間賞与 × 料率を表示します。
- 週 20 時間未満のパートも対象?
- 雇用保険は **週所定労働時間 20 時間以上** + **31 日以上雇用見込み** が適用要件。これに満たない短時間パート・アルバイトは雇用保険適用外 (= 保険料も発生しない)。マルチジョブホルダーは令和 4 年から特例で 2 つの仕事を合算可能 (要本人申出)。
- 65 歳以上の雇用も保険料がかかる?
- **令和 2 年 (2020 年) 4 月から**、65 歳以上の労働者も雇用保険料の徴収対象です (高年齢被保険者)。それ以前は免除されていましたが廃止。失業時には『高年齢求職者給付金』(一時金、給付制限なし) を受給可能になります。
- 建設業の労務費率って何?
- 建設業は『請負金額』から賃金総額を直接算出できないため、請負金額 × **労務費率** (例: その他の建設事業 23%) で賃金総額を推定し、それに雇用保険料率・労災保険料率を掛けます。本ツールは『月給を直接入力する給与制従業員』向けで、請負ベースの推定計算は未対応 (元請事業主の場合は労務費率 23% を別途掛けてください)。
- ハローワークでの加入手続きは?
- 事業主が **資格取得届** (採用日の翌月 10 日まで) と **資格喪失届** (離職日の翌日から 10 日以内) をハローワークに提出。退職時に発行される **離職票** が失業給付の必須書類なので、退職時に必ず受け取ること。
- 入力データはサーバーに送信されますか?
- いいえ。すべてブラウザ内で計算され、ネットワーク通信は一切発生しません。
「送らない」を確かめるには
このツールは入力データを外部に送信しません。仕組み・監査手順・運営方針は以下で詳しく説明しています。
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