使い方
プリセットを選び (東京都特別区 令和 8 年度 or カスタム)、世帯員ごとに『年齢区分』と『総所得 (円)』を入力。給与所得者等の数 (給与 55 万超 or 年金 60/110 万超 の人数) を指定して『保険料を計算』。世帯合計の総所得から軽減判定 (7/5/2 割) が自動適用され、医療分・支援分・介護分・子ども分の 4 区分の年額と月割りが表示されます。未就学児 (0-5 歳) の均等割は 50% 減、18 歳未満は子ども分均等割が全額減 (令和 8 年度から)。
詳細解説
国民健康保険料の計算が開示する世帯の所得構造
国民健康保険料の計算に必要な情報は「世帯員の年齢区分・総所得・給与所得者等の数」です。世帯単位での入力のため、家族全員の所得水準・年齢構成・就労状況(給与か事業所得かの区別)が一度に明示されます。これは家族全員の課税状況を外部に開示することに近く、個人の確定申告書よりも広範な家庭の財務状況を示します。
国民健康保険は自営業・フリーランス・退職後の方が加入する制度であり、これらの層は年収変動が大きく、保険・融資・投資商品の見込み客として金融機関がターゲットにしやすい属性でもあります。
世帯所得情報を外部ツールに入力する際のリスク
7/5/2 割の軽減判定には世帯合計の総所得(基礎控除前)が使われます。この数字は世帯全体の年収水準の指標であり、住民税非課税世帯かどうかという行政的な区分とも対応します。外部サービスにこの情報を入力すると、世帯の所得水準がサーバー側に記録されます。
国保税の計算を提供する保険会社・FP サイト・家計管理アプリは、入力された所得情報を会員属性として蓄積したり、商品提案の精度向上に活用したりすることがあります。医療費控除・保険加入判断と組み合わさると、健康状態への推測につながる可能性もあります。
令和 8 年度の 4 区分・軽減判定・未就学児優遇をブラウザ内で計算
医療分(上限 67 万)・後期高齢者支援金分(26 万)・介護分(40〜64 歳のみ、17 万)・子ども・子育て支援納付金分(18 歳未満の均等割ゼロ、3 万)の 4 区分を、所得割(旧ただし書き方式: 総所得 − 43 万 × 料率)と均等割に分けて JavaScript で計算します。世帯合計所得に基づく 7/5/2 割軽減判定も自動適用されます。未就学児の 50% 追加軽減も選択した年齢区分から自動適用されます。Network タブを開いた状態で操作してもリクエストは発生しません。
東京都特別区のプリセットを基準としつつ、カスタム料率を入力することで全国の自治体に対応します。
自治体の通知書が届いたときの活用法
毎年 7 月頃に届く国民健康保険税(料)の通知書で、本ツールの試算と実際の賦課額を比較してください。差が生じやすいのは (1) 65 歳以上の年金所得 15 万円控除(本ツール非対応)、(2) 平等割がある自治体(東京都特別区は不要、大阪・名古屋は必要)、(3) 自治体独自の段階係数(本ツールのカスタム料率で対応可)の 3 つです。差の原因を把握したうえで、カスタム料率や手動入力で試算値を補正してください。所得税・住民税まで含めた年間総額を見たい場合は freelance-tax-jp、月別の納期と資金計画を確認したい場合は freelance-tax-calendar-jp を同じくブラウザ内で併用できます。
旧ただし書き方式・所得割・均等割・平等割の 4 構成と 7/5/2 割軽減判定の閾値
国民健康保険税の保険料は、地方税法第 703 条と国民健康保険法第 76 条により以下 4 つの「割」の組合せで賦課されます: (1) 所得割 (世帯員の総所得から基礎控除 43 万円を引いた額 × 料率)、(2) 均等割 (世帯員 1 人あたりの定額)、(3) 平等割 (1 世帯あたり、採用しない自治体あり)、(4) 資産割 (固定資産税額 × 料率、近年は廃止する自治体が多い)。東京都特別区の令和 8 年度統一料率は 2 方式 (所得割 + 均等割) で平等割・資産割はなし。大阪市・名古屋市・福岡市など多くの政令市は 3 方式 (所得割 + 均等割 + 平等割) を採用しています。
7/5/2 割軽減は、地方税法第 703 条第 7 項により、世帯合計所得が一定額以下のとき均等割・平等割を軽減する制度です。令和 8 年度の閾値は: 7 割軽減が世帯合計所得 43 万円以下、5 割軽減が 43 万 + 30.5 万 × 被保険者数以下、2 割軽減が 43 万 + 56 万 × 被保険者数以下 (出典: 厚生労働省 国民健康保険の保険料 (税) について)。この閾値は給与所得者等 (給与・年金所得者) の数で上限が連動して上がる仕組みになっており、本ツールはこれを実装しています。なお、軽減判定は基礎控除前の所得を使うため、青色申告控除や所得控除を引いた後の数字ではない点に注意してください。
医療分・支援金分・介護分・子育て支援分の 4 区分別の上限額と令和 8 年度の改定動向
国保税は 4 つの区分 (令和 6 年度から「子ども・子育て支援納付金分」が追加) で構成され、それぞれに別の年額上限 (賦課限度額) が設定されています。令和 8 年度の上限は: 医療分 67 万円、後期高齢者支援金分 26 万円、介護分 (40〜64 歳のみ) 17 万円、子育て支援分 3 万円 — 合計 113 万円 (子育て支援分込み)。高所得世帯はこの上限で頭打ちになるため、課税所得が一定以上 (世帯課税所得 1,200 万円〜1,500 万円程度) では本ツールの試算と実際の保険料が一致します。
令和 8 年度の特筆点は: (1) 子ども・子育て支援納付金分 0.23% (健康保険料率とは別建てで全世帯対象、出典: こども家庭庁) が始まり、子の有無に関わらず全世帯が負担、(2) 未就学児 (6 歳未満) の均等割は 50% 追加軽減 (令和 4 年度から継続)、(3) 70〜74 歳の前期高齢者は医療分の所得割は 1 階建て (通常 2 階建て)、後期高齢者支援金分・介護分は対象外。これらは本ツールに反映済みです。75 歳到達時には後期高齢者医療制度に移行するため国保税は対象外となり、後期高齢者医療保険料 (本ツール非対応) に切り替わります。年度途中で 75 歳に達する場合は、その月までの国保税と翌月以降の後期高齢者医療保険料を別々に試算する必要があります。
よくある質問
- freelance-tax-jp との違いは?
- freelance-tax-jp は所得税・住民税を含む年次の総合シミュレーターで、国保部分は『1 人世帯 + 東京特別区』固定の概算です。本ツールは国民健康保険料に特化し、(a) 世帯員を複数登録できる、(b) 7/5/2 割の軽減判定や未就学児/子ども分の優遇を自動適用、(c) 自治体ごとに違う料率をカスタム入力できる、という点で詳細です。
- 計算に使うのは『総所得』? 『所得金額』? それとも『収入』?
- 『総所得金額』を入力してください。給与の場合は『給与所得控除後の金額』(年末調整の源泉徴収票なら『給与所得控除後の金額』欄)、事業所得なら『収入 - 必要経費』、年金なら『公的年金等控除後の金額』。基礎控除 (43 万円) を引く前の額です。本ツールが内部で旧ただし書き方式 (総所得 - 43 万) で課税標準を計算します。
- 令和 8 年度の限度額は?
- 医療分 67 万 (66 → 67 に 1 万円引上げ) + 後期高齢者支援金分 26 万 + 介護分 17 万 + 子ども・子育て支援納付金分 3 万 (新設) = 合計 113 万円が世帯の上限。本ツールは各区分で個別に限度額を適用します。
- 7/5/2 割軽減の判定基準は?
- 令和 8 年度の基準額: 7 割 = 43 万 + 10 万 × (給与所得者等の数 - 1)、5 割 = 43 万 + 31 万 × (加入者数 + 特定同一世帯所属者) + 10 万 ×…、2 割 = 43 万 + 57 万 × … + 10 万 ×…。世帯合計総所得 (基礎控除前) が基準額以下なら、その軽減率を均等割に適用。判定基準は全国共通で、所得割の計算には影響しません。
- 未就学児と 18 歳未満の優遇は?
- 未就学児 (令和 2 年 4 月 2 日 〜 令和 9 年 4 月 1 日 生まれ): 医療分・支援分・介護分の均等割が、7/5/2 割軽減後にさらに 50% 減額。18 歳未満 (未就学児含む): 子ども・子育て支援納付金分の均等割は全額減額 (令和 8 年度から)。本ツールは年齢区分 (未就学児 / 小中高) を選ぶだけで自動適用されます。
- 65 歳以上の年金所得 15 万控除は?
- 本ツールは未対応です。65 歳以上で公的年金収入のある方の軽減判定では、年金所得から 15 万を控除した額で判定するルールがあります。該当する場合は『総所得』欄にあらかじめ 15 万を差し引いた額を入れることで近似できます。
- 平等割 (世帯割) はどこにある?
- 本ツールでは平等割を扱っていません。東京都特別区は平等割なし (所得割 + 均等割の 2 方式) ですが、大阪市や名古屋市など多くの自治体は『所得割 + 均等割 + 平等割』の 3 方式です。これらの自治体で正確に試算したい場合は、カスタム入力で均等割の値に世帯あたりの平等割相当額を上乗せするか、自治体公式サイトのシミュレーターをご利用ください。
- 介護分の対象は?
- 40 歳以上 65 歳未満 (介護保険第 2 号被保険者) のみが介護分の対象です。年齢区分で『40-64 (介護分対象)』を選んだ世帯員数で人数割の均等割が、所得割は同区分の所得合算で計算されます。65 歳以降は介護保険料が別途引かれる (年金天引き) ため、国保には含まれません。
- 75 歳以上の世帯員は?
- 75 歳以上は後期高齢者医療制度に移行するので、国保からは脱退します。本ツールでは入力しないでください (世帯員から外す)。世帯主が後期に移っても他に国保加入者がいれば『特定同一世帯所属者数』に 1 を加えて軽減判定の人数に含めます。
- 入力データはサーバーに送信されますか?
- いいえ。所得・年齢区分・人数・カスタム料率はすべてブラウザ内で処理されます。
「送らない」を確かめるには
このツールは入力データを外部に送信しません。仕組み・監査手順・運営方針は以下で詳しく説明しています。
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