使い方
都道府県を選び、月給 (報酬月額) と賞与 (1 回 + 年回数) を入力。40-64 歳なら『介護分対象』、70 歳未満なら『厚生年金対象』、令和 8 年 4 月分以降なら『子ども・子育て支援金』を ON のままで『保険料を計算』。月給ベース (標準報酬月額の等級から計算) + 賞与ベース (千円未満切捨 + 上限) + 年額合計が、健康保険・介護・厚生年金・子ども支援金の 4 カテゴリ別に『全額 / 従業員折半 / 会社折半』の 3 列で表示されます。
詳細解説
健康保険・厚生年金の計算が露出する年収と雇用状況
協会けんぽの保険料計算には「月給・賞与・年齢(40〜64 歳か否か)・勤務地の都道府県」が必要です。月給と賞与の組み合わせから年収が推測でき、年齢区分から介護保険の加入状況も分かります。さらに、勤務地の都道府県は協会けんぽに加入している(=大企業の独自健保組合ではない)ことを示します。
これらは年収・雇用形態・健康保険加入状況という、金融機関の与信判断や生命保険の引受判断において参照される情報です。社会保険料の試算ツールを提供する一部のサービスは、入力された年収データを収益化している可能性があります。
月給・賞与をサーバーに送信するリスク
労使折半の計算は月給・賞与に料率を掛けるだけの算術です。サーバーは不要ですが、外部サービスを使う場合は入力した月給・賞与がリクエストとして記録されます。これが個人の年収推定に使われることを認識しておく必要があります。
令和 8 年度の改定(健康保険料率 10.0% → 9.9%、子ども・子育て支援金 0.23% 新設)など毎年料率が変わるため、最新料率を使った計算には常に更新されるツールが必要です。本ツールはすべての料率をブラウザ内に実装しており、サーバー問い合わせなしに最新計算が可能です。
47 都道府県の料率テーブルをブラウザ内で実装した仕組み
協会けんぽの都道府県別健康保険料率(令和 8 年度: 最低 新潟 9.21% 〜 最高 佐賀 10.55%)・介護保険料率 1.62%・厚生年金 18.3%(固定)・子ども・子育て支援金 0.23% を JavaScript の配列・オブジェクトとして実装しています。標準報酬月額の等級テーブル(健保 50 等級・厚年 32 等級)も同様です。月給を入力すると等級が即座に決定され、月額保険料・賞与保険料・年額合計が「全額・従業員折半・会社折半」の 3 列で表示されます。Network タブを開いた状態で操作してもリクエストは発生しません。
給与計算・源泉徴収のダブルチェックとして
給与明細の「健康保険」「介護保険」「厚生年金」の控除額が本ツールの試算と合わない場合、原因は (1) 標準報酬月額の等級違い(定時決定・随時改定のタイミング)、(2) 端数処理方法の違い(全額 ÷ 2 の四捨五入 vs 従業員側切り捨て)、(3) 健保組合加入(本ツールは協会けんぽ専用)のいずれかが多いです。毎年 9 月の定時決定後に月額が変わるため、9 月・10 月給与の明細と対照確認するのが最も効果的です。退職後・自営業切替で国民健康保険に切り替えた場合の負担は kokuho-hoken-jp を、副業所得が加わった場合の所得税・住民税の総額は side-income-tax-jp を同じ流れで確認できます。
収入変動時に保険料が変わるタイミングと随時改定の仕組み
昇給・降給・手当変更などで月給が大幅に変わった場合、標準報酬月額は随時改定(月額変更届)によって見直されます。随時改定の要件は「連続する 3 か月間の実績報酬の平均が、現在の標準報酬月額と 2 等級以上差があること」(厚生労働省・日本年金機構 公式参照)です。この 3 か月間に固定的賃金の変動があることも条件であり、残業代などの非固定給のみの増減では随時改定は発生しません。
本ツールで試算する際は、昇給前の月給と昇給後の月給をそれぞれ入力して等級がどう変わるかを比較できます。等級が変わると翌月からの保険料が変わるため、年収計画の策定や転職時の手取りシミュレーションにも活用できます。
子ども・子育て支援金の新設が令和 8 年 4 月 (2026) に与えた影響
令和 8 年 4 月保険料分から新設された「子ども・子育て支援金」(料率 0.23%、労使折半)は、協会けんぽの健康保険料とは別建てで徴収される新しい拠出金です(こども家庭庁 公式参照)。月給 30 万円(標準報酬月額 30 万円)の場合、従業員負担分は月 345 円程度(30 万 × 0.23% ÷ 2)となります。健康保険料率が 10.0% から 9.9% に引き下げられた効果と相殺される形になるため、実質的な手取りへの影響は小さい場合が多いですが、給与明細に「支援金」という新項目が現れることに戸惑う方もいます。
本ツールは子ども・子育て支援金の計算を既定で有効化しており、令和 8 年 4 月以降の保険料試算に対応しています。令和 7 年度以前の参考試算をしたい場合は、支援金トグルをオフにしてください。
よくある質問
- kokuho-hoken-jp との違いは?
- kokuho-hoken-jp はフリーランス・自営業など『国民健康保険』に加入する人向け (世帯単位で計算)。本ツールは『協会けんぽ』に加入する会社員向け (個人単位 + 労使折半)。健康保険組合 (大企業独自の組合) はさらに別料率になるので、本ツールでは扱いません。
- 令和 8 年度の改定内容は?
- 全国平均健康保険料率: 10.0% → 9.9% (34 年ぶり引下げ)、40 都道府県で引下げ・7 県据置 (引上げ 0 県)。介護保険料率: 1.59% → 1.62%。厚生年金: 18.3% で固定 (平成 29 年〜)。新設: 子ども・子育て支援金 0.23% (2026 年 4 月分から、労使折半)。最高は佐賀 10.55%、最低は新潟 9.21%。
- 標準報酬月額の決め方は?
- 通勤手当を含む 1 ヵ月の総支給額を、健康保険は 50 等級 (5.8 万 〜 139 万円)、厚生年金は 32 等級 (8.8 万 〜 65 万円) のいずれかに当てはめます。例: 月給 30 万円 → 健保 22 等級 / 厚年 19 等級 (どちらも標準報酬月額 30 万円)。一度決定された等級は、原則 9 月の定時決定 + 月給が大きく変わった場合の随時改定までは変更されません。
- 賞与の上限はどう効く?
- 健康保険は年間累計 573 万円 (5,730,000 円) が上限。厚生年金は 1 回あたり 150 万円が上限。本ツールは年回数で割って近似します (1 回上限 = 573 万 ÷ 年回数)。年 2 回賞与なら 1 回上限 286.5 万円、年 1 回なら 573 万円。これを超える賞与は健保の保険料計算対象外。
- 労使折半の端数処理は?
- 厳密には『50 銭以下切捨・50 銭超切上』ですが、給与計算ソフトや会社規程で『全額 ÷ 2 を四捨五入』『従業員側で 1 円単位切捨』など微妙な差があります。本ツールは『全額 ÷ 2 を四捨五入』で表示します (公式表もこの方式)。実際の給与計算 1 円違うことがあります。
- なぜ厚生年金は 18.3% で固定?
- 平成 16 年の年金制度改正で、毎年 0.354pt ずつ引き上げて平成 29 年 9 月に 18.3% で打ち止め、と決まったため。それ以降は固定です。労使折半なので従業員負担は 9.15%。
- 70 歳以上・75 歳以上は?
- 厚生年金: 70 歳に達した翌月から適用除外 (=『厚生年金対象』をオフ)。健康保険: 70 歳以上 75 歳未満は引き続き加入。75 歳になると協会けんぽから脱退して『後期高齢者医療制度』に移ります (本ツールの対象外)。
- 都道府県は『勤務地』? 『住所地』?
- 事業所の所在地 (勤務地) です。住所地ではなく、事業主が加入している支部の料率が適用されます。同じ会社の支店間 (例: 東京本社・大阪支社) で支部が違えば料率も違うことがあります。
- 雇用保険は含まれてる?
- 含まれません。雇用保険料は別制度 (厚生労働省・労働保険) で、料率も別 (令和 7 年度: 一般 0.9% × 折半比 7:7・建設 1.05% × 11:11.5)。本ツールは社会保険 (健康保険 + 厚生年金) に絞っています。
- 入力データはサーバーに送信されますか?
- いいえ。月給・賞与・年齢・都道府県はすべてブラウザ内で処理されます。
「送らない」を確かめるには
このツールは入力データを外部に送信しません。仕組み・監査手順・運営方針は以下で詳しく説明しています。
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