使い方
TIFF / TIF をドロップまたは選択 (複数可)。出力フォーマット (JPEG / PNG / WebP) と品質を設定して「変換」を押すと、`tiff` (image-js, MIT) がブラウザ内で TIFF をデコードし、Canvas + toBlob で再エンコードします。マルチページ TIFF はページごとに別ファイルとして書き出し、全件 ZIP もページ単位で並びます。
詳細解説
TIFF は業務スキャンと印刷の標準フォーマット — 中身は業務情報の塊
TIFF (Tagged Image File Format) は事務用スキャナ、複合機、FAX、医療画像 (DICOM の付随画像)、衛星写真、印刷物の校正データ、考古・建築の記録撮影など、業務領域で使われ続けているフォーマットです。ブラウザや SNS で表示するために JPEG / PNG / WebP へ変換する作業が日常的に発生します。変換ツールに流れてくる TIFF は、つまり「業務環境の中で生成され、これから組織外に共有される予定の画像」であることが多く、平均すると一般的なスマホ写真より機微な情報を含む傾向があります。
具体例として、契約書 / 注文書 / 領収書 / 請求書のスキャン、保険証書や医療検査結果のスキャン、給与明細・銀行通帳のコピー、不動産の権利証や登記書類、知的財産関連 (特許出願ドラフト・ライセンス契約書)、技術図面 (CAD 出力・基板パターン)、印刷物の校正データ (発売前の書籍・パッケージデザイン) などが、TIFF の形で各組織のスキャナから書き出されます。さらに TIFF には Exif と並んで XMP (Adobe メタデータ) や IPTC (報道写真の権利情報) を埋め込めるため、撮影者名・組織名・契約状況・編集履歴がファイルに残ったまま流通します。これらの情報を含んだファイルを「フォーマット変換」のためだけに外部送信するのは、業務情報を渡しているのと構造的に同じです。
「tiff to jpg」変換 SaaS が受け取るもの
「tiff to jpg online」「tiff 変換 無料」は検索ボリュームが大きく、無料変換 SaaS の主要な入口の一つです。アップロードされたファイルは運営者のサーバーに保存され、変換結果が返されるまでサーバー側のディスクとメモリに存在します。多くのサービスは利用規約で「アップロードされたコンテンツをサービス改善のために利用できる」と定めており、これは契約書スキャンや設計図面のような業務文書まで広く含む書き方になっているのが普通です。
「変換後 N 時間で削除」を謳うサービスでも、削除前に CDN キャッシュやログサーバー、バックアップに痕跡が残らないことまでは保証されていないのが実情です。利用規約上の「削除」がいつ・どの粒度で実行されるかはユーザー側からは検証不能で、削除されなかった場合に証明責任を負うのもユーザー側です。さらに業務情報を含む TIFF が変換 SaaS の運営者に渡る時点で、組織内部の情報セキュリティポリシー違反になるケースもあります (個人情報保護法・契約上の機密保持義務・社内規程など)。フォーマットを JPEG に変えるという軽い作業のために、こうした構造的リスクを引き受ける必要はありません。
tiff (image-js) + Canvas でブラウザ内でデコード・再エンコード
このツールは tiff (image-js / MIT) を使って TIFF をブラウザ内でデコードします。tiff は WASM 不要のピュア JavaScript デコーダで、TIFF コンテナの IFD (Image File Directory) チェーンを走査し、各 IFD のピクセルデータを LZW / Deflate / PackBits の各圧縮方式から展開して RGBA バッファに変換します。マルチページ TIFF の場合は IFD ごとに個別の画像として扱い、ページ順に Canvas へ転送します。
展開された RGBA を <canvas> に putImageData で書き戻し、canvas.toBlob(type, quality) で JPEG / PNG / WebP に再エンコードします。JPEG / WebP では品質スライダーが toBlob の quality 引数に直結し、PNG はロスレスなので品質指定は無視されます。Canvas を経由する再エンコードでは Exif / XMP / IPTC / 撮影機材情報 / 編集履歴といった TIFF タグが副作用としてすべて剥がれます。「フォーマットを変える」操作と「業務メタデータを取り除く」操作が同時に走る形で、共有前のサニタイゼーション工程としても機能します。入力 TIFF・展開済み RGBA バッファ・Canvas のピクセルデータ・出力 Blob のいずれもブラウザのページメモリに留まり、ネットワーク送信のコードは存在しません。DevTools の Network タブを開いた状態で変換と ZIP ダウンロードを走らせても送信リクエストが発生しないことを目視できます。実装は GitHub のリポジトリで公開しており、第三者が監査できます。
スキャナから出てきた瞬間に組織外へ出る前の最後の処理
業務 TIFF は「組織内のスキャナで生成 → 組織外に共有する直前で JPEG に変える」という流れで使われることが多く、この変換タイミングが業務情報が組織外に触れる最初の接点になります。その接点が変換 SaaS の運営者だと、本人が意図した送信先 (取引先、顧客、公的機関) に届く前に、変換サービス側がフルサイズ + 業務メタデータ付きのコピーを取得することになります。変換動線をブラウザ内に置いておくと、フォーマット変換と業務メタデータ除去を一度に得たうえで、本人が選んだ送信先にだけファイルを届ける、という当たり前の構造を保てます。
TIFF 内のページ単位の確認が必要な場合は pdf-extract-text や image-info と組み合わせると、変換前に中身のメタデータを把握できます。変換後の JPEG / PNG / WebP に Exif の残骸が無いかを確かめたい場合は image-exif-strip を通すと、撮影機材・撮影時刻・GPS を含む全タグの有無を可視化できます。汎用的な画像形式変換 (JPG ↔ PNG ↔ WebP) が必要なだけなら image-convert が tiff デコーダを呼ばずに完結します。Camera RAW (CR2 / NEF / ARW) を扱う場合は raw-convert、HEIC / AVIF はそれぞれ heic-convert / avif-convert を参照してください。
よくある質問
- TIFF はサーバーに送信されますか?
- いいえ。`tiff` (image-js) は純粋な JavaScript デコーダで、ファイルは端末外に出ません。DevTools の Network タブで送信ゼロを確認できます。
- マルチページ TIFF はどうなる?
- TIFF コンテナ内のすべての IFD (ページ) を順に展開し、`<元名>-page1.jpg`、`<元名>-page2.jpg`… のようにページ番号付きで個別出力します。ZIP ダウンロードもページ単位です。
- 圧縮形式はどこまで対応している?
- Uncompressed、LZW、Deflate (Adobe ZIP)、PackBits に対応します。Old-style JPEG (古い CCITT G3/G4 FAX) や JBIG は未対応です。
- 16bit / 32bit TIFF は?
- 16bit はビットシフトで 8bit にダウンサンプルしてエクスポートします。32bit Float (HDR / 科学計算用途) は現状未対応で、CMYK TIFF (印刷向け) も未対応エラーになります。
- なぜ TIFF を変換する?
- TIFF は Adobe / 業務スキャナ / FAX / 印刷向けでは標準ですが、Web ブラウザ・スマホ・SNS の多くではそのまま表示できません。JPEG / PNG / WebP に変換することで共有しやすくなります。
「送らない」を確かめるには
このツールは入力データを外部に送信しません。仕組み・監査手順・運営方針は以下で詳しく説明しています。
類似のツール
画像形式変換 — JPG / PNG / WebP 相互
画像を JPEG / PNG / WebP の間で変換します。ブラウザの Canvas で再エンコードするのでネット通信なし。JPEG/WebP は品質スライダー対応。複数ファイル一括処理 + ZIP ダウンロード対応。
HEIC / HEIF を JPG / PNG / WebP に変換
iPhone の HEIC / HEIF 画像を libheif-js (WASM) でブラウザ内に展開し、JPEG または PNG として書き出します。複数ファイル一括変換と ZIP 一括ダウンロードに対応。サーバーには 1 バイトも送信されません。
AVIF を JPG / PNG / WebP に変換 — 古い Safari でも開ける形式へ
ブラウザネイティブの AVIF デコーダで .avif 画像を読み込み、JPEG / PNG / WebP として書き出します。AVIF はファイルサイズが小さく Web 配信向きですが、古い Safari やビューアでは開けないことが多く、メール添付や Office / Slack などへの貼り付けにも不向きです。複数ファイルを一括変換して ZIP でまとめてダウンロードもできます。アップロードした画像は外部に送信されず、すべての処理はブラウザ内で完結します。
RAW (CR2 / NEF / ARW / DNG / RAF) を JPG / PNG に変換
Canon CR2 / CR3、Nikon NEF、Sony ARW、Adobe DNG、Fujifilm RAF など 1280+ 機種の RAW を libraw-wasm (約 1.3MB) でブラウザ内に現像し、JPEG または PNG として書き出します。複数ファイル一括 + ZIP まとめダウンロード対応。サーバーには 1 バイトも送信されません。